日本のトップ弁護士100人とリーガル・アイコン20人を発表。Miran LimとBrian Yapがリポートします。
世界で最も工業化が進む経済国の一つである日本は、止まらないインバウンド観光の流れの一方で、通貨安への対応というパラドックスに直面しているようです。この傾向は、国を持続させるには過剰といえます。
今年の第1四半期は個人消費と企業支出の減少に伴う経済収縮に苦しんでいるにもかかわらず、過去1年間、日本は株式資本市場の分野で、世界の多くの国や地域を上回りました。昨年の4月以来、日本株は力強く上昇し、世界の多くの国々の株価をしのいで、12カ月のリターンで18.5%を記録、ロンドン証券取引所グループによると、米国株の23.1%に次ぐ成績を収めました。
日本の安定した規制環境と円安に魅了され、カーライル・グループ、ブラックストーン、KKRなどの世界的な大手プライベート・エクイティ企業が、この地域の地政学的緊張が続く中で、日本への投資を倍増させています。
例えば、カーライルは5月下旬に、日本での5番目のバイアウト・ファンドのために、4300億円(28億米ドル)を調達したと発表しました。これは米国プライベート・エクイティ企業である同社にとって、日本向けの最大規模の投資ビークルとなります。
同時期に、この米国プライベート・エクイティグループは、東京証券取引所に上場しているKFCホールディングスを8億3500万米ドルで非公開化することを公表し、買付期間は今年7月9日までとされました。ブラックストーンもまた、東京証券取引所に上場している電子コミックプロバイダーのインフォコム株式会社を、16億6000万米ドルで買収することに合意したと報じられ、KKR傘下のロジスティードは、東京証券取引所に上場しているグローバル統合物流会社の株式会社アルプス物流に対して、買付を実施しました。
法律面でいえば近年、個人情報や営業秘密の保護、公開買付、知的財産などの分野を対象とする、いくつかの改正法が可決・施行されました。これらの改正の一部は、近年、日本国内において営業秘密の不正取得事件が増加していることなど、いくつかの規制上の問題や法的抜け穴に対応するものです。
改正不正競争防止法の下では、海外で営業秘密の侵害が発生した場合、日本企業は日本の裁判所で訴訟を起こすことができ、日本の独占禁止法が適用されることになります。
もう一つの大きな規制改正は、最近行われた金融商品取引法の改正で、買収提案規制を強化しています。改正法の下では、公開市場を通じて上場企業の株式を累積して保有する企業は、議決権保有割合が30%を超える場合、公開買付が義務付けられます。
このような経済動向と大きな規制変更の相反する背景をもとに、私たちは年に一度行っている、日本で活動する弁護士トップ100のAリスト(外国法務コンサルタント、アドバイザー、カウンセルを含む)を発表します。このAリストは広範な調査と、日本および他国・地域に拠点を置く企業内弁護士や、国際的な法律事務所の日本を専門とするパートナー弁護士からの推薦に基づいています。
日本弁護士連合会によると、6月1日現在、日本には4万5776人の日本の弁護士資格保有者がおり、そのうち9214人が女性です。さらに、国内には約500人の外国人弁護士が登録しています。
Aリストの弁護士はほぼすべてが、日本の法務・商業活動の中心地である東京に戦略的に拠点を置いています。
Asia Business Law Journalに寄せられたクライアントのコメントによると、多くのクライアントは、日本の国内法と国際法についての専門知識、特にビジネスや法的コンプライアンスに関わる新たな分野への専門知識、日本文化への深い理解を重視しています。
長期にわたる献身
日本では、継続性と確実性が文化に深く根付いており、特にビジネスの世界において関係を築く際には、それらが伝統的な決定要因となってきました。したがって、日本の企業経営者は、これら2つの資質に基づいて社外の法務アドバイザーを雇用し、時間をかけて築かれた信頼に基づいて、長期にわたる業務関係が生まれています。
DLAパイパーの日本代表パートナーである石田雅彦弁護士は、これらの資質を持つ経験豊富な弁護士であり、法的任務を遂行するための長期にわたる献身を通じて、クライアントに継続性と確実性を提供することが評価されています。関西電力株式会社のプロジェクトマネージャーである羽鹿野雄也氏は、同社が直面する法的問題に関して石田弁護士が提供する包括的な戦略を評価し、推薦しています。

「海外の浮体式洋上風力発電基礎設計会社への初の投資に関して、石田弁護士は弊社の法務顧問として、各種契約のデューデリジェンスや、相手方との交渉を主導してくださいました」と、羽鹿野氏はコメントしています。
文化的な適応力
日本で活動する外国の資格を持つ弁護士にとって、一般的な分野と特定の分野における国際法や規制に関する比類ない知識は、日本のクライアントへアドバイスする上で間違いなく不可欠です。しかし同様に、日本の企業文化に対する深い理解も、日本で登録されている500人以上の外国弁護士の中で際立つためには必須となります。
イーストブリッジ・リニューアブル株式会社の代表取締役社長である植木圭紀氏によれば、キング&スポルディング東京オフィスのパートナーであるマーク・デイヴィズ弁護士こそ、日本での数十年にわたる法務経験に加え、「日本語での非常に高いコミュニケーション能力」を持つ弁護士の一人です。植木氏はデイヴィズ弁護士を「海外市場と国内市場の橋渡し役」と呼んでいます。
「(デイヴィズ弁護士は)日本市場で最も風力発電に関する知識を持っており、特に風力タービンの調達については、GE、ヴェスタス、シーメンス、センビオン、その他あらゆるオリジナル機器メーカーからの調達経験があります」と、植木氏は付け加えています。
高いレベルでの地域的な知識には、同様に高いレベルの仕事の質が伴う必要があります。三菱ふそうトラック・バス株式会社の元ジェネラル・カウンセルであるShinji Niioka氏は、西村あさひ法律事務所・外国法共同事業の東京オフィスのパートナーであるラース・マーケルト弁護士こそ、そのような弁護士の一人であり、「優れた」仕事の質と、「いつでも完全に」信頼できる法的アドバイスを提供していると考えています。
「彼の複数の法域における経験と、戦略的かつ体系的なアドバイスの方法は、会社にとって大きな助けとなりました」と、Niioka氏はコメントしています。
シンガポールのWongPartnershipのシニア・カウンセル兼パートナーであるKoh Swee Yen氏も、マーケルト弁護士の職業倫理を指摘し、法実務に「絶対的な」献身を捧げる「一流の法律家」であると評価しています。
「(マーケルト弁護士は)確実で信頼のおける人物であり、常に並外れた努力を惜しみません」とKoh氏はコメントしています。
最前線に立って
デジタル時代において、新しいタイプの技術が次々と登場する一方で、既存の技術も進化を続けており、企業にとって規制遵守の負担を増加させるような法律が絶えず導入されています。
このような増え続ける負担は、最新の法的アドバイスの需要を高めており、これらのニーズに効果的に対応できるのは、発展の最前線に立つ弁護士だけです。
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズのチーフ・プロデューサーである石森 祐亮氏にとって、森・濱田松本法律事務所のパートナーである増田雅史弁護士は、間違いなく最前線に立つ弁護士です。「彼は、NFT(非代替性トークン)、AI、Web3などの変化する環境に関する法的知識を持ち、私たちクライアントに、事例やリスクポイントを柔軟に説明してくださいます」と石森氏は評しています。
サントリーホールディングス株式会社のgeneral managerであるChihiro Mamiya氏の視点から見ると、増田弁護士は最前線に立つだけでなく、「予言者」のような存在でもあります。
「彼は、クライアントである私たちにとって未知の領域であるNFTに関するアドバイスの要請に対して、常に迅速に、正確に、丁寧に対応してくださいます」と間宮氏はコメントしています。
著明な存在
また、今回のAリストでは初めて、日本の法曹界の重鎮でレインメーカーでもあり、最も称賛される法律事務所や法務チームをメンターとして率いる20名の「日本のリーガル・アイコン」を称えます。
その法曹界の重鎮の一人が、東京のグリーンバーグ・トラウリグのシニア・カウンセルである和仁亮裕弁護士です。昨年、モリソン・フォースター法律事務所からグリーンバーグ・トラウリグにシニア・カウンセルとして加わった和仁弁護士は、三井安田法律事務所やリンクレーターズでの上級職を含む、数十年にわたる法曹キャリアを有するバンキング・金融市場規制のベテランです。

和仁弁護士は、デリバティブやストラクチャードファイナンス取引に関するアドバイスを専門としており、日本初のクレジットリンク債の公募を担当しました。国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)の東京事務所長である森田智子氏は、金融規制のベテランである和仁弁護士を「日本のデリバティブ市場のパイオニア」と評しています。「(和仁弁護士の)この分野に関する専門知識と揺るぎない献身は、現在の成長と発展に不可欠なものです。彼は常に先を見据えたアイディアを持ち、実務家の視点からアドバイスを提供してくださいます」と森田氏はコメントしています。
Vanguard Tokyo法律事務所のシニア・アドバイザーである木南直樹弁護士も、日本の法曹界にその名を刻んできたベテランの一人です。1975年に日本で弁護士資格を、1980年にニューヨーク州弁護士資格を取得した木南弁護士は、国際金融、コーポレートM&A、規制問題を専門に、40年以上の弁護士キャリアを積んできました。
クロスボーダーおよび国内取引、特にストラクチャードローンにおいて金融機関の代理人としての経験を有する木南弁護士は、大手グローバル商業銀行や日本の保険会社を含む広範なクライアントネットワークを確立しています。
Aリストの作成について
このAリストは、Asia Business Law Journalが実施した広範な調査に基づいています。日本のトップ弁護士を確定するために、日本および世界中の数千人に及ぶ企業内弁護士や、国際法律事務所のパートナー弁護士を対象に、どの弁護士が選出されるべきかを尋ねました。
Aリストの弁護士は、推薦フォームにおいて「現在、日本の法曹界で最も活躍している弁護士/国内のトップクラスの法的業務を主導的役割を担い 、複雑な問題に対する最先端の法的解決策を考案して、品質、革新性、複雑な問題を処理する能力において最高の水準を設定している弁護士」と定義されました。
リーガル・アイコンは、「日本の法曹界における著明な存在/クライアントや後進から尊敬を集める重鎮/日本で最も称賛される法律事務所や法務チームを率いるメンターであり、国内の最も多くの顧客を獲得するレインメーカー」と定義されました。
すべての日本のプライベートプラクティス弁護士と日本に拠点を置く外国人弁護士が、自動的に推薦への参加対象になりました。エントリー料金やその他の要件は一切発生していません。






















