訴訟は常に法律事務所にとって重要な収入源であり続けていますが、国内の新しい規制やクロスボーダーでの展開に適切に対応することが成功裏に結論を出すための鍵となります。この特集では4つの法域を取り上げ、探ります。

インド

インドネシア

日本

台湾

インドネシアにおける外国仲裁判断の執行

ンドネシアは、1981年8月5日の大統領令第34号を通じて、1958年の外国仲裁判断の承認および執行に関するニューヨーク条約を批准しました。さらに、インドネシアは1968年に、国家と他国の国民間の投資紛争の解決に関するワシントン条約(正式名:投資紛争解決条約/1965年/ICSID条約)を批准した27番目の加盟国となりました。

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インドネシアの裁判所は、外国の裁判所の判決に拘束されません。それにもかかわらず、実際には特定の状況下で、外国の裁判所の判決が、インドネシアの裁判所で、外国の裁判所が決定した事項に関する補足的な文書(決定的でない証拠)としてのみ、使用されることがあります。有利な外国判決を得た当事者が、インドネシアの管轄区域でその外国判決を執行するためには、インドネシアの裁判所で、インドネシアの相手方に対して訴訟を提起(再訴訟)する必要があります。したがって、紛争がインドネシアの当事者に関連している場合や、対象がインドネシアの管轄区域にある場合、紛争解決の最善策はインドネシアの国内裁判所を通じて解決することです。これが仲裁との大きな違いです。外国仲裁判断は、インドネシアの管轄区域で承認・執行することができるのです。

インドネシアの仲裁の枠組みは、1999年8月12日に制定された、仲裁および裁判外紛争解決に関する法律第30号(仲裁法)の施行により始まりました。この法律は、仲裁を通じた紛争解決のための構造化された枠組みを提供し、同国の法制度における重要なマイルストーンとなりました。この施行により、インドネシアは投資やビジネスの活動に対して、好ましい環境を促進することへのコミットメントを示しました。

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しかし、仲裁法改正の要望が高まる中、2023年10月17日、インドネシア共和国最高裁判所が、裁判所による仲裁人の任命手続き、仲裁人任命に対する異議、仲裁判断の執行および取消の申請の審査に関する最高裁判所規則2023年第3号(SC規則2023年第3号)を策定したことで、インドネシアは仲裁に対して、より友好的な管轄区域へと近付きました。インドネシアでの外国仲裁判断の承認および執行の手続きと期間に特に注目して、SC規則2023年第3号で概説されたいくつかの重要なポイントを以下に示します。

登録

仲裁法に基づいて、外国仲裁判断の執行は、中央ジャカルタ地方裁判所(CDCJ)を通じて登録した後にのみ実施することができます。しかし、仲裁法はCDCJがプロセスを完了するための期限を提供していないため、外国仲裁判断の登録および承認に長い時間がかかっていました。SC規則2023年第3号の最新の規定の下では、外国仲裁判断は仲裁人またはその代理人によって、CDCJの裁判所書記官に提出・登録されなければなりません。これは、完全に登録書類が提出されたてから14日以内に、裁判所書記官によって行われなければなりません。この登録は裁判所の電子情報システム(SIP)を通じて、電子的に行うことができます。

執行命令

Yuris A. Hakim, HHR Lawyers
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いずれかの当事者が外国仲裁判断に従わない場合、いずれの当事者もCDCJの所長に執行命令を要求するという選択肢があります。この要求はSIPを通じて、電子的に提出することができます。CDCJは執行命令の要請が提出されてから14日以内に執行命令を発付するか、発付を拒否することになっています。

執行命令の要請が認められた場合、CDCJの所長は外国仲裁判断の原本および正本に執行許諾文を書き込みます。さらに、CDCJの所長が、仲裁判断は商業の範囲を逸脱している、または社会秩序(ketertiban umum)に反していると判断した場合、CDCJの所長は裁判所の判決を通じて要求を拒否することができ、この判決は最高裁判所(Kasasi)への上訴の対象となります。

承認および執行

その後、CDCJが外国仲裁判断の承認および執行について判断するための期限は、要求の提出後30日です。この要求もSIPを通じて、電子的に提出することができます。SC規則2023年第3号は、CDCJが外国仲裁判断を承認および執行する場合、この判決は最終的かつ拘束力があり、法的救済手段は存在しないことを強調しています。しかし、CDCJが外国仲裁判断の承認および執行を拒否する場合、この拒否は最高裁判所への上訴の対象となります。

社会秩序の定義

実際、外国仲裁判断の執行命令を発付するかどうかの管轄権を持つ裁判所として、CDCJは常にまたは自動的に、執行命令の決定を下しているわけではありません。CDCJによる執行命令の申請への審査は、事例ごとに行われます。CDCJは、社会秩序に反しているとして、執行命令の発付を拒否したこともあります。

さらに、SC規則2023年第3号は、社会秩序について明確な定義を提供しています。仲裁法の下で定義された「Ketertiban umum」は、外国仲裁判断を承認および執行の許可または拒否をする際に、裁判所は社会秩序を侵害する可能性を考慮する必要があると規定しています。

SC規則2023年第3号の注目すべき点は、より広範な社会秩序の定義を導入し、「インドネシアの社会および国家の法制度、経済制度、社会文化制度の運営において、不可欠な基盤を構成するものすべて」が含まれています。

かつて、外国仲裁判断の執行手続きに関する1990年の最高裁判所規則第1号において、「Ketertiban umum」は、「インドネシアの全法制度および社会の基本原則」としてのみ、定義されていました。したがって、SC規則2023年第3号は、社会秩序に対するインドネシアの姿勢について、より包括的な視点を提供しています。

結論

SC規則2023年第3号の施行は、インドネシアが仲裁に対して友好的な国であることを示しています。以前は、外国仲裁判断の登録プロセスには、かなりの時間がかかっていました。最高裁判所は、SC規則2023年第3号を通じ、SIPによって外国仲裁判断の登録のための電子提出を合理化し、以下の手続きの期間を短縮させました。

  1. 登録。CDCJの裁判所書記官は、すべての登録書類が提出されてから14日以内に、外国仲裁判断を登録しなければなりません。
  2. 執行命令。CDCJは、執行命令の要請が提出されてから14日以内に、外国仲裁判断の執行命令を発付するか、または拒否をしなければなりません。
  3. 行。CDCJは、執行要請が提出されてから30日以内に、外国仲裁判断を承認および執行するか、または拒否をしなければなりません。

さらに、SC規則2023年第3号は、外国仲裁判断の執行を拒否する根拠としての社会秩序、または「Ketertiban umum」を明確化し、より広範な定義を提供しています。

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台湾における労働紛争解決の詳細

湾の労働紛争は、雇用条件、解雇、退職金、賃金、残業代の支払いなどの問題を含むことが多いです。これらの紛争に対処するために、既存の規制〔例えば民事訴訟法や労働紛争処理法(ASLMD)〕に加えて、2020年1月1日に施行された労働事件法(LIA)は、雇用関連の紛争に関する訴訟の手続き要件を規定しています。

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LIAの下では、すべての裁判所は専門の裁判所または部門を設置し、労働法に精通した裁判官を任命して、効果的な紛争解決を促進し、従業員の権利を保護する必要があります。LIAには、労働紛争と解決に関する以下の革新的な規定も含まれています。

裁判所指定の事前調停 LIAは、当事者が労働当局による労働調停を請求していない場合、1人の裁判官と2人の裁判所指定の調停者からなる調停委員会が設置され、裁判官が正式に事件の審理を行う前に、調停プロセスを監督することを規定しています。1 調停が解決に至らず、その後、訴訟が開始された場合、調停プロセスに参加した裁判官がその後の裁判手続きを引き続き担当します。

証明責任の転換 LIAによれば、従業員が受け取る補償金は、労働の対価としての「給与」とみなされ、雇用主がそうではないことを証明できない限り(例えば、賃金の一部として扱われるべきではない任意の賞与など)、年金や退職金の計算に含まれるべきです。3 従業員の出勤記録に記載された労働時間は、雇用主の承認の下で従業員が働いた時間とみなされ、雇用主がそうではないことを証明できない限り、給与および/または残業代の計算の基礎とされるべきです。

仮差止命令 LIAは、数種類の仮差止命令を規定しています。裁判所が従業員の仮差止命令の請求を認めた場合、従業員は最終的な裁判所の判決が下されるまで復職し、賃金を受け取り続けます。

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不当解雇に関して、LIA第49条は、従業員が有利な判決を受ける可能性が高く、雇用主が従業員を継続して雇用することが実質的に困難でないと裁判所が判断した場合、裁判所は雇用主に従業員を継続して雇用し、賃金を支払うことを要求する仮差止命令を発行することができる、と規定しています。不当な職務の異動や調整をした場合、LIA第50条は、裁判所がその行為が関連する労働法、規制、団体協約、就業規則、労使会議の決議、雇用契約または労働基準に違反する可能性が高いと判断し、雇用主が従業員を

の職位で継続して雇用することが実質的に困難でない場合、裁判所は雇用主に従業員を継続して雇用し、元の労働条件に従って賃金を支払うことを要求する仮差止命令(継続雇用仮差止命令またはCEPIと呼ばれる)を発行することができる、と規定しています。

司法でのCEPIの見解

概要 2020年にLIAが施行されて以来、従業員が不当解雇や異動の訴訟を提起する前に、CEPIを申請することが一般的な慣行となっています。司法院が公開した情報によると、従業員によるCEPIの申請は60%以上の確率で、裁判所によって承認されています。これは、従業員の異動や解雇を決定する際に、雇用主が考慮しなければならない重大なリスクとなっています。

法定基準 CEPIの申請を審査する際、裁判所は「有利な判決を受ける可能性」や「職務の異動や調整が法律や契約に違反しているか否か」の法定基準を満たしているかを、事案ごとの周辺事実に基づいて判断します。

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「雇用の継続が著しく困難」な場合については、裁判所は以下の要素を考慮します。雇用主の財務状況、事業規模または従業員数、雇用主が依然として積極的に採用を行っているか否か、雇用主と従業員の間の信頼関係が損なわれているか否か。

実際には、より論争の的となっているのは、従業員の財務状況を考慮すべきか否かです。いくつかの判決では、ある裁判所は、従業員の財務状況を雇用主の資本や営業収入と比較しており、また別の裁判所は、従業員の申請を審査する際に、従業員の財務状況を考慮すべきではないと明示しました。

CEPIの強制執行 台湾高等裁判所の民事執行事件に関するセミナーでは、CEPIの強制執行における「継続雇用」とは、雇用主が従業員の役務を元の職務内容、または合意された継続雇用の内容に従って受け入れることを意味する、と結論付けられました。5 したがって、雇用主が従業員に待機をして役務を提供しないよう指示する場合、この指示がCEPIの裁定に明示されておらず、従業員が同意していないのであれば、それは依然としてCEPI違反と見なされ、雇用主は罰則を受ける可能性があります。

当事務所における経験 最近、CEPIの申請を審査する際、労働裁判所は、より寛容になっています。例えば、従業員が不当解雇や職務の異動の訴訟を提起し、LIAの第49条および第50条に基づいてCEPIを求めた場合、多くの地方裁判所は相手方(例えば雇用主)に意見の表明や自己弁護の機会を与えずに、従業員に有利な判決を下しています。これは、LIA施行前の類似のケースと比較すると、非常に異例なことです。これらの裁判所はまた、従業員が最低限の立証責任のみを負うべきであると指摘しました。

しかし、雇用主は下級裁判所の不利なCEPI判決を受けたとしても、専門家の支援を受けることで、上級裁判所に判決を覆すよう説得することは可能です。

例えば、台湾高等裁判所の判決では、雇用主が中国大陸の子会社を監督するために任命したゼネラルマネージャーが、不当な異動の訴訟を提起しました。従業員は、自身が雇用主の内部調達方針の違反に関する潜在的な事件の内部告発者であったことから、報復として異動させられたと主張しました。6 この従業員はLIAの第50条に基づいてCEPIを求める申請を行いました。地方裁判所は、雇用主に意見を表明する機会を与えることなく仮差止を認め、雇用主が従業員をゼネラルマネージャーとして継続雇用し、月額約14万台湾ドル(5316米ドル/海外子会社での勤務手当を含む)を支払うように命じました。

雇用主が判決を不服として控訴したのち、台湾高等裁判所はCEPI判決を覆し、以下の理由で従業員の申請を却下しました。

  1. 対象従業員は、他の従業員から職場でのいじめや汚職の告発を受けたために、信頼関係が損なわれていたこと、
  2. 取締役会が対象従業員の後任として、新たなゼネラルマネージャーを選任したため、継続雇用は雇用主の業務に悪影響を及ぼす可能性があり、重大な困難を呈すること、
  3. 対象従業員は台湾に再配置されたため、勤務手当を受け取ることはできないが、給与はゼネラルマネージャー時代の収入の60%であり、対象従業員にとって重大な困難を引き起こすことはないこと。

結論

上記の事例から、以下の点が明確になりました。

  1. 下級裁判所は雇用主に通知せず、意見を表明する機会も与えずにCEPIを認めることがある、
  2. CEPIを申請する際、下級裁判所は従業員の立証責任を軽減し、実質的な判断を下さない傾向がある、
  3. CEPIの判決を受けた後、LIAの法定基準に焦点を当てた詳細な書面による陳述が、上級裁判所にCEPIを覆させるために重要である。

LIAの施行以来、従業員はより効果的な司法の救済と、法廷手続きにおける優位性を得ることができるようになり、労働裁判所でのこの種の紛争が増加しています。最高裁判所や高等裁判所は、時に雇用主に有利な判決を下すこともありますが、台湾の裁判所は一般的に従業員を保護する傾向があり、不当解雇や職務の異動の事例に関しては保守的です。この傾向に対応するため、台湾の雇用主は労働規則や内部方針を見直し、HR規制に準拠することが重要です。実際に、雇用主は雇用の終了や職務の異動に際しては配慮と慎重な計画をもって、対応することが推奨されます。

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日本の訴訟法とその実務に関するガイド

筆者はクライアントから、日本における刑事裁判に関する問い合わせを以前よりも頻繁に受けるようになりました。その理由の一つは、外国人読者向けの日本の民事裁判や取引に関する記事は多いのに対して、刑事裁判に関する記事は少ないことが考えられます。本稿では、日本の刑事制度の概要を説明した上で、人質司法や司法取引制度など、刑事裁判においてしばしば指摘される問題について論じます。

刑事裁判の概要

Norika Yuasa, Miura & Partners
湯浅紀佳
パートナー
三浦法律事務所
東京・サンフランシスコ
Tel: +813 6270 3509
Email: norika.yuasa@miura-partners.com

日本の刑事裁判では、特定の重大犯罪に対してのみ裁判員裁判が行われ、大多数の事件は裁判官のみで審理されます。

刑事裁判は、検察官が証拠に基づいて有罪と判断した人物を起訴することから始まります。起訴に先立って、捜査機関は事件の全容解明に必要な証拠を収集するために、裁判官の許可を得て被疑者を逮捕・拘留することがよくあります。被疑者としての逮捕・拘留の最長期間は、一つの被疑事実について23日間です。拘留中の被疑者が起訴された場合、被告人は保釈を申請することができます。

捜査から判決まで

被疑者が逮捕・拘留された場合、警察や検察(捜査機関)によって取り調べを受けます。裁判官が被疑者の拘留期間を承認すると、捜査機関は証人の事情聴取や証拠の収集を行い、検察官は収集された証拠の内容を被疑者が認めているかどうかを考慮しつつ、被疑者が罪を犯したことに合理的な疑いがあるかどうかを判断します。検察官が合理的な疑いがないと判断すると、被疑者は起訴されます。

起訴が行われると、初公判の期日は通常、起訴から1〜2カ月後に設定されます。まず、被告人は起訴内容の罪状認否を求められ、被告人の弁護士が答弁(有罪または無罪)を行います。次に、検察官が冒頭陳述で事件の概要を説明し、証拠を裁判所に提出します。裁判所は、被告人とその弁護士の主張を考慮しながら、証拠調べ手続きを行います。

Ayako Osugi, Miura & Partners
大杉綾子
パートナー
三浦法律事務所
名古屋
Tel: +815 2854 7584
Email: ayako.osugi@miura-partners.com

被告人が起訴内容を認めた場合、証拠調べは通常、書類のみで完了し、その後、(被告人の言い分を聞くための)被告人質問が行われます。両当事者の意見陳述が行われ、裁判は結審します。公判期日の回数は被告人が提出する証拠の量によりますが、通常は数回で判決が下されます。

一方、被告人が起訴事実を争う事件では、さまざまに異なった進め方になります。起訴が行われた後、罪状認否の期日までに、被告人とその弁護士は検察官が所持する証拠を徹底的に検討する必要があります。

適切な弁護戦略を立てるためには、捜査機関がどのような証拠を収集したのか、その内容の信頼性、収集の手続きに違法性はないかを知る必要があります。その目的のために、公判前整理手続(証拠の開示手続き)を行うことが可能です。

公判前整理手続により、検察官が所持する証拠のリストを取得し、法定要件を満たす証拠の開示を受けることができるなど、証拠について幅広く検討することができます。被告人の反証戦略が決定されると、罪状認否の期日が設定され、被告人とその弁護士は冒頭陳述で自らの主張を述べることができます。

その後、裁判所は証拠調べを開始し、弁護側が証拠に同意しない場合、検察官は証人尋問によって証拠の内容を立証します。証人尋問中、被告人とその弁護士は反対尋問の権利を行使して証拠と証言の信頼性を争います。

証人尋問の後、被告人質問と両当事者の意見陳述が行われ、裁判は結審します。否認事件では、証拠調べの期日が多数に及ぶため、裁判が数年にわたって続くこともあります。

海外居住者への適用

日本の刑法の適用範囲は、犯罪者の国籍に関係なく、領土内で発生したすべての犯罪に対して自国の刑法を適用するという属地主義の原則に基づいています。一般的に、外国人居住者が日本に来て国内で罪を犯さない限り、日本の刑法は適用されず、同法によって罰せられることはありません。

しかし、国外で行われた行為であっても、日本の刑法が適用される場合があります。その一例として、国外で日本の国民が特定の重大犯罪(例えば殺人、傷害、放火など)を犯した場合、また別の例として、何者かが国外で日本国民が被害者となる特定の犯罪(例えば殺人、強姦、人身売買など)を犯した場合です。

Daichi Ito, Miura & Partners
伊藤大智
アソシエイト
三浦法律事務所
東京
Tel: +813 6270 3562
Email: daichi.ito@miura-partners.com

その他の例として、日本の利益を害する犯罪があります。例えば、日本の金融商品取引業者に関連する贈収賄は、行為自体が国外で行われ、被疑者が日本人でなくても、日本の刑法の対象となります。

属地主義の原則に基づく犯罪については、行為によっては、国外であっても日本の刑法が適用される場合があります。例えば、国外にいる者が日本の上場企業に関する未公開の重要な事実を知り、日本の証券会社にその上場企業の株式の売買を指示し、日本の証券市場でその株式を売買した場合、売買に関する契約自体が日本で行われたと見なされるため、日本の金融商品取引法に基づくインサイダー取引規制の対象となります。

共犯者の共謀、誘導、幇助が日本国外で行われた場合でも、主犯が日本で罪を犯した場合、共犯者も処罰の対象となります。犯罪の種類や態様によっては、行為が日本国外で行われた場合でも、日本の刑法が適用されることは注意が必要です。

人質司法

日本の刑事裁判でよく知られている問題の一つに、人質司法と呼ばれるものがあります。これは、被疑者や被告人が長期間拘留されることに由来します。捜査機関が被疑者に対して在宅捜査を行うのは軽微な犯罪にのみ限られ、多くの場合、被疑者の逮捕・拘留が行われています。

拘留するかどうかの決定は裁判官が行いますが、罪を争う場合には拘留が課される傾向があります。被疑者/被告人が犯罪を否認し、他者と共謀して犯罪を隠蔽する可能性がある場合、裁判官は拘留に加えて、被疑者/被告人に弁護士以外の者との面会や書類の交換を禁止する接触禁止命令を発することがあります。

起訴後、被告人は保釈を申請できますが、被告人が犯罪を認めている場合には比較的容易に保釈が認められる一方で、被告人が犯罪を否認している場合には容易には認められません。したがって、被疑者や被告人が犯罪を否認している場合、保釈が認められる可能性は低いのです。

司法取引

日本の司法取引制度は比較的新しく、2018年に組織犯罪や企業犯罪に対応するために導入されました。罪を認めることで恩恵を享受できる自己負罪型ではなく、他者の犯罪について情報を提供することで自らの刑が軽減される捜査・公判協力型を採用しています。

具体的には、特定の犯罪の被疑者/被告人が、他者の特定の犯罪について真実の供述を行うことと引き換えに、不起訴や減刑に応じる制度になっています。

日本の司法取引制度の対象となる犯罪は、組織的に行われる贈収賄、薬物や銃器に関する犯罪、司法妨害など、特定の財政・経済犯罪に限られています。日本の司法取引制度が実行されたケースはまだ限られていますが、近い将来、この制度をどのように活用していくかを検討することは重要な課題です。

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インドにおける訴訟法と実務

世界の経済ランキングで上昇傾向にある国として、インドは依然として訴訟当事者に適した環境を提供できていないと見なされています。インドはまだ、請求や起訴を求める人々にとっての避難所にはなりきれていません。過去数年間における訴訟改善の取り組みは一定の成果を挙げており、インドの訴訟の様相ははるかに速いペースで進化しています。

枠組み

Samudra Sarangi, Law Offices of Panag & Babu
Samudra Sarangi
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インドの法的枠組みは、英国植民地時代の影響を受けつつ、現地固有の法的原則や慣習も取り入れています。インドの裁判所における民事紛争は主に、1908年民事訴訟法(CPC)、2015年商業裁判所法、1872年インド証拠法(現在のBharatiya Sakshya Adhiniyam)、1963年出訴期限法によって規制されています。

管轄権と出訴期限は、請求の追求と防御において重要な役割を果たします。裁判所は、領域管轄権、金銭的管轄権、事物管轄権を持つことが要求されますが、複数の法律や複雑な事実が絡む場合には複合的な訴因が生じることがあり、複雑化することがあります。紛争が高等裁判所に持ち込まれるか下級裁判所に持ち込まれるかは、各領域(州ごと)の高等裁判所によって定義された金銭的管轄権に基づいて決定されます。

多くのインドの州では、高等裁判所に金銭的管轄権が付与されていないため、高額の紛争も下級裁判所に持ち込まれ、上訴によって司法の階段を上ることになります。

インドにおける刑事紛争は主に、1973年刑事訴訟法(CrPC、現在のBharatiya Nagrik Suraksha Sanhita)と1872年インド証拠法によって規制されています。さらに、1860年インド刑法(現在のBharatiya Nyaya Sanhita)は、インドにおけるさまざまな犯罪の分類を規定する主要な法律ですが、汚職(1988年汚職防止法)、マネーロンダリング(2002年マネーロンダリング防止法)、児童への性的虐待・性的ハラスメント(2012年性犯罪児童保護法)など、さまざまな特別法が特定の犯罪に対応します。

これらの特別法の下での犯罪も、多くが犯罪捜査、証拠の収集、有罪/無罪の判断のための仕組みを提供するCrPCによって規制されています。小切手の不渡りもインドでは刑事犯罪であり、不渡り小切手の振出人は最長2年間の懲役に処される可能性があります。

Shruti Raina, Law Offices of Panag & Babu
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CrPCはまた、主に犯罪が行われた場所に基づく領域管轄権に関するガイドラインを定めており、事件に対して科される最大刑に基づいて、裁判官や判事の管轄権を指定しています。特筆すべきは、明示的かつ具体的な規定がない限り、刑事訴訟には時効の概念が適用されないことです。

2024年7月1日から、インドにおける刑事訴追を規制する植民地時代の刑事実体法と手続き法(1860年インド刑法、CrPC、1872年インド証拠法)は、Bharatiya Nyaya Sanhita、Bharatiya Nagrik Suraksha Sanhita、Bharatiya Sakshya Adhiniyamに置き換えられました。

これらの法律が施行されれば、刑事裁判におけるテクノロジーの使用が促進されると期待されています。これに加えて、訴訟の専門分野におけるさまざまな他の発展も重要とされており、特定の価額の商業紛争を解決するための専門裁判所の設立、新しい破産・倒産法の導入、仲裁法(特に国際商事仲裁に対応するもの)の必要な改正などが含まれます。

さらに、基本的な権利またはその他の権利の侵害に対しては、1950年インド憲法第32条(最高裁判所)と第226条(高等裁判所)を通じて、コモンロー上の救済措置がインド国民に提供されます。

専属管轄権条項

Riya Kalra, Law Offices of Panag & Babu
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契約当事者は、特定の裁判所に専属管轄権を付与する専属管轄権条項を契約に組み込むことがよくあります。これにより不便を軽減させ、多重訴訟やフォーラム・ショッピングを防ぐことができます。

インド法では、このような専属管轄権は絶対的なものではなく、インド法の下での管轄権を持たない裁判所に付与することは、通常はできません。例外として、仲裁合意において、当事者が特定の場所を仲裁の本拠地として合意する自由がある場合、その場所が通常は管轄権を持たないとしても認められます。

専門裁判所・審判所

インドでは、専門的な紛争を処理するために専門法廷が設置されています。

  • 商業裁判所 これらの裁判所は、2015年商業裁判所法に基づいて、複雑な事実と法律問題を必然的に含む商業紛争の迅速、かつ専門的な解決を提供することを目的として設立されました。実際には、民事裁判官はローテーションで商業裁判所に配置されることが多く、商業紛争における専門知識の発展が妨げられるという、実務上の課題があります。
  • 国家会社法審判所(NCLT)と国家会社法上訴審判所(NCLAT) これらの審判所は、2013年会社法に基づいて、企業紛争や、会社や有限責任事業組合に関連する問題、破産手続きを裁定するために設立されました。NCLTとNCLATは、2016年破産・倒産法(IBC)の下で企業の破産解決手続きを監督し、企業の再建と財政困難の解決を促します。これらは、合併、統合、企業再編の申請、圧政や不当な経営についての申し立てを裁定します。
  • 2002年マネーロンダリング防止法(PMLA)の裁定当局と上訴審判所 これらの法廷は、PMLAに基づいて、マネーロンダリングや犯罪収益の没収に関連する事件を裁定するために設立されました。実施局はこれらの事件を調査し、犯罪収益から得られたと考えられる資産を追跡し、暫定的に差し押さえることを義務付けられています。

その他にも、インドにおける商業活動、企業ガバナンス、財政的健全性のための強固な法的枠組みを確保するために、さまざまな法律に基づいて専門裁判所や審判所が設置されています。

前述の民事・刑事裁判所や専門審判所は、権限の過剰行使や管轄権の重複により問題を抱えることが少なくありません。特に、PMLAに基づいて差し押さえられた財産が、IBCに基づいて破産/清算手続の対象となる場合など、NCLTとPMLAはこのような対立問題に直面することがよくあります。

同様に、NCLTと民事裁判所も、株主契約や取締役に関する紛争など、さまざまな対立に直面しています。

執行と実行

判決や命令が下された後、訴訟で勝訴した当事者は、執行手続きを開始するために執行申請書を提出する必要があります。執行申請を受け取ると、裁判所は判決債務者(命令が下された当事者)に対して、命令の条件を遵守するよう指示する執行命令を発行します。判決や命令の執行方法には、財産の差し押さえや売却、逮捕・拘留、管財人の任命などがあります。

同様に、外国判決は「相互認証地域」の場合は執行手続きを開始することで執行できますが、非相互認証地域の場合、命令権者は民事訴訟を提起する必要があります。

インドで外国判決を執行する際、執行裁判所は、判決が相互認証地域の管轄権を有する裁判所によって下されたかどうか、当事者間の紛争を最終的かつ決定的に解決したかどうか、判決がインドの法律または公共政策に適合しているかどうかを検討する必要があります。

インドで有利な判決や命令を取得することは法的に大きな勝利ですが、その決定を執行する手続きはしばしば困難で障害に満ちています。執行のメカニズムは存在しますが、判決債務者が(資産の隠匿や財産の譲渡などを行って)判決や命令に従うことを拒否する、専門執行機関が欠如しているなどにより、その効果は妨げられています。

結論

インドは、紛争解決の選択肢を改善し、契約上のものかそれ以外かを問わず、侵害された権利を保護するためのより簡単なメカニズムを提供するために、進展を続けています。弁護士や訴訟当事者が電子的に訴訟を提起するための電子申請ポータルの使用、裁判記録へのアクセスの向上、法廷へのバーチャル・アクセスは、国際基準では時代遅れと見なされていた分野に近代化をもたらしました。

仲裁を紛争解決メカニズムとして広く採用することも、インドの裁判所の負担を軽減するのに役立っています。この急速に進化する訴訟環境は、訴訟当事者の大義を促進し、国際ビジネスにとってより好ましい環境を提供することが期待されています。

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