台湾への投資を促進させるコーポレート・ガバナンスの法規制

    By James Hsiao と Iting Huang、Dentons
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    台湾のコーポレート・ガバナンスに関する規制環境は、さまざまな法律、規制、行政のガイドラインや規律で構成されています。一般的に、台湾で設立されたすべての会社は、会社法に従う必要があります。台湾証券取引所(TWSE)またはタイペイ・エクスチェンジ(TPEx)に上場している会社は、さらに金融監督管理委員会(FSC)によって公布された証券取引法(SEA)や関連規制、ならびにTWSEとTPExによって発行された規則(例えば、上場企業の企業統治のベストプラクティス原則)の適用を受けることになります。

    会社法の下では、株式会社は取締役会、株主、監査役によって運営されます。株主の承認が必要な特定の状況を除き、取締役会が株主から委任された裁量権を持って会社を運営します。

    取締役会は会社に対して受託者責任を負い、その決議が会社と株主の最善の利益にかなうようにする必要があります。監査役は取締役と経営陣の行動を監督する責任を負い、会社の会計や財務帳簿を調査・監査する権限を持っています。

    上場企業のコーポレート・ガバナンスを強化するために、SEAはその時々の改正を通じて、独立取締役の導入、監査・報酬委員会の設置義務、公認会計士による監査・認証要件、会社の重要情報の開示義務、重要な資産の取得または処分の手続き、会社の重要な財務・運営業務上の処理など、厳格な内部統制の仕組みを規定しています。

    コーポレート・ガバナンス:取引

    James Hsiao, Dentons
    James Hsiao
    シニア・パートナー
    Dentons
    台北
    Tel: +886 2 27020208 #206
    Email: james.hsiao@dentons.com.tw

    台湾における会社の合併と買収(M&A)を促進・規制するために、企業合併買収法(M&A法)が制定されました。2016年のM&A法の改正以来、上場企業は取締役会がM&A取引に関する決議案を採択する前に、M&A特別委員会を設置するか、既存の監査委員会にM&Aの計画と関連取引の公正性・合理性を審査させることが義務付けられています。

    M&A委員会または監査委員会は、買収価格の公正性に関して独立した専門家の意見を求め、その結果を取締役会と株主総会に報告しなければなりません。

    利益相反を防ぐために、取引と個人的な利害関係にある取締役または株主は、取締役会または株主総会での議決権行使を棄権する必要があります。しかし、M&Aを友好的に促進するために、M&A法は、会社が合併、買収または株式交換に参加する他の会社の株式を保有している場合、またはその代表者を他の参加会社の取締役に任命している場合、会社とその代表者はいずれも、関連する議案に議決権を行使することが許可されています。

    このような「買収が先、合併は後」というシナリオは一般的であり、会社の利益を損なう可能性は低いと立法趣旨に明記されているため、議決権行使を棄権する必要はありません。

    取締役会の承認を受けた後、M&A取引の議案が株主総会に提出されます。株主総会の前または開会中に書面または口頭で異議を表明し、書面で記録された株主は議決権を放棄し、公正な価格で会社に株の買い戻しを請求することができます。

    長年にわたり、裁判所はM&A取引を承認する株主総会当日の終値に基づいて、異議を唱える株主の買い戻し請求に対して、公正価値を決定してきました。

    2020年1月に商業事件審理法が制定され、商事裁判所に主要なビジネス紛争や上場企業の株主権行使に関する紛争を裁定する権限が与えられました。

    この法律は、調停の強制的な実施、法的代理人の義務づけ、専門家証人の採用により、迅速で専門的な手続きを導入しています。

    規制の最新情報

    Iting Huang, Dentons
    Iting Huang
    アソシエイト
    台北
    Tel: +886 2 27020208 #209
    Email: iting.huang@dentons.com.tw

    近年、台湾の規制当局はコーポレート・ガバナンスの実践を改善するために監視を強化し、法改正を行ってきました。

    (1)独立取締役から監査委員会への特定の監督権限の移行 2023年4月、行政院はFSCが提案したSEAの改正を導入し、上場企業の独立取締役はもはや、臨時株主総会(EGM)を独自に招集したり、取締役に対して訴訟を起こしたり、取締役との取引で会社を代表したりする権限を持たないことを規定しました。代わりに、これらの権限は監査委員会の決定に従うことになります。

    改正前は、上場企業の独立取締役は、SEAに基づいて、監査委員会の合意または事前の取締役会の承認なしに、「必要な場合」に会社の利益のために、独自にEGMを招集する権限を持っていました。これらの規定は、独立取締役に監査役と同様の監督機能を持たせることを目的としていましたが、実際には、これらの規定は会社の支配権を得るための派閥争いの道具として悪用されてきました。

    会社内の派閥は、対立派閥が任命した取締役を再選または解任するために、異なる独立取締役を利用して二重にEGMを招集していました。少数株主は双方のEGMの招集を禁止するために、裁判所に仮差止命令を請求することができるものの、裁判所と台湾の規制当局は中立的な立場を維持しています。

    短期間に二重のEGMを会社が招集することを禁止する代わりに、裁判所はEGMの招集が会社の最善の利益に適しているか、必要とされているかをケースバイケースで判断していることから、少数株主が二重のEGMの手続きを停止することは困難になっています。

    会社の支配権争いを避け、会社の運営を安定させ、少数株主の権利を保護するために、行政院はSEAの改正を採択しました。この改正により、EGMを招集すること、取締役に対する訴訟を提起すること、取締役との取引において会社を代表することは、監査委員会の決定が条件になりました。

    監査委員会の招集に潜在的な課題があることを認識しつつ、取締役会が例外的な状況でこれらの問題に対処する権限を持つという規定が導入することで、経営上の混乱を回避しています。監査委員会の独立性と実効性を高めるために、違反した場合に罰則を科す措置が導入されました。

    (2)会社の株式保有の透明性の向上 2023年5月10日から施行されているSEA第43-1条の改正により、上場企業の株式の大量取得の報告・開示基準が10%から5%に引き下げられました。改正後は、上場企業の総発行済株式の5%以上を取得する個人または法人は、直接なのか、ノミニー、配偶者、子供を通じてかにかかわらず、その取得を規制当局と公衆に開示しなければなりません。1%増加した場合も開示しなければなりません。

    この変更は国際基準に合わせたものであり、会社の株式保有の重要な変更が迅速かつ完全に開示されることを保証し、投資家、会社、規制当局が会社所有権の大きな変更の理由を理解できるようにするものです。

    (3)取引対価の公平性とM&Aの情報へのタイムリーなアクセスの確保 M&A法における取引対価の公平性と、M&A取引の情報へのタイムリーなアクセスの確保に関する不備を指摘した司法院釈字第770号解釈を受けて、行政院は2022年5月24日にM&A法の改正を公表しました。

    新たに追加された第5条第4項の規定により、会社は株主総会の議案に、M&A取引における取締役の害関係について、重要な利詳細情報を記載することが義務づけられています。改正前は、会社は、株主総会で取締役の利害関係の詳細を説明することができました。

    この改正により、株主の権利を保護するために情報の透明性を高め、株主が株主総会の前にM&A取引に関する重要な情報にアクセスして理解できるようにし、議案に対する議決権をより適切に評価・検討できるようになりました。

    さらに、以前は、株主が会社に株の買い戻しを要求するためには、議決権を放棄し、株主総会の前または開会中に書面または口頭で異議を唱え、書面で記録される必要がありました。しかし、議決権を放棄することで、株主は買い戻し価格に関する交渉力が十分ではなくなる可能性がありました。

    この懸念に対処するために、改正後の第12条は、株主総会において反対を表明し、議案に反対票を投じた株主も株の買い戻しを要求する権利を行使できることを規定し、合併に反対する株主のために明確な退出のメカニズムを確立しています。

    今後の展望

    国際基準に沿った強固なコーポレート・ガバナンスを実施することにより、台湾政府は国内外の投資家にとって信頼できる環境をつくり出しました。これらの変更は、台湾のキャピタル・マーケットの競争力を強化するだけでなく、長期的には台湾企業への外国投資を引き付ける上で重要な役割を果たします。

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