日本の投資家のためのフィリピン投資ガイド

    By Aida Araceli G Roxas-Rivera • Christianne Grace F Salonga • Berne M Facinal/Cruz Marcelo & Tenefrancia
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    フィリピンは貿易と投資において主要な目的地です。日本企業はフィリピン経済区庁(PEZA)における最大の外国投資家であり、800の登録企業と5000億フィリピンペソ(87億米ドル)の投資を行い、2024年には30万人の雇用を創出し、150億米ドルの輸出を生み出しました。

    フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、「経済再活性化の機会を最大化するための企業再生および企業向け税制優遇措置法(CREATE MORE法)」として知られる共和国法(RA)第12066号に署名しました。この法律により、所得税率が引き下げられ、対象企業に対する財政的な優遇措置が定められました。最近行われた改革には、公共サービス法の改正により、より多くの分野で100%の外国所有が可能になったこと、小売業自由化法により、外国所有の小売企業の資本要件が引き下げられたこと、外国投資法により、小規模事業への外国参入が緩和されたことなどがあり、投資家に対するフィリピンの魅力は向上しています。

    外国投資法

    Aida Araceli G Roxas-Rivera, Cruz Marcelo & Tenefrancia
    Aida Araceli G Roxas-Rivera
    シニア・パートナー
    Cruz Marcelo & Tenefrancia
    メトロ・マニア
    Email: dr.rivera@cruzmarcelo.com

    外国人や外国法人はフィリピンで事業を行うことができますが、1987年フィリピン憲法および特別法により、特定の分野においては外国資本の割合が制限されています。これらは、1991年外国投資法として知られるRA第8179号に基づく外国投資ネガティブリスト(FINL)に記載されています。許容される外国資本の割合は事業活動によって異なります。

    国内市場向け企業は主に地元市場を対象にしており、以下の条件を満たす場合は、完全な外国所有が可能になります。FINLの活動に従事していないこと、本国がフィリピン国民による事業運営を許可していること、最低20万米ドル(または先端技術を活用する場合、またはスタートアップとして認定された場合、またはフィリピン人15人を含む50人以上の従業員を雇用している場合は10万米ドル)の払込資本を有すること。

    PEZAに登録された企業は、運転資本の少なくとも60%がフィリピン国民によって所有され、かつ、3年間に生産量の50%以上を輸出する場合には、国内企業と見なされます。外国投資家は、FINL活動に従事しない輸出企業において、最大100%の株式を保有することができます。

    企業形態

    フィリピンで事業活動を行うことが許可されている外国企業は、以下の企業形態を設立することができます。

    代表事務所:代表事務所は、本社とフィリピンの顧客との間の連絡窓口としてのみ機能します。販売契約を締結したり、現地で収益を挙げたりすることはできません。代表事務所の運営のために、少なくとも3万米ドルまたは他の認められた外貨相当額をフィリピンに送金する必要があります。

    代表事務所は所得税が免除されており、法人所得税申告書を提出する必要はありません。ただし、従業員の給与やその他の支払いに対する所得税を控除し、内国歳入庁(BIR)に送金しなければなりません。

    地域統括本部(RHQ:RHQは、アジア太平洋地域における子会社や関連会社の監督、連絡、調整センターとして機能します。フィリピンで収益を挙げることはできません。RHQは、少なくとも5万米ドルまたは他の外貨相当額をフィリピンに送金しなければなりません。

    RHQは、土地の改良や設備に対する不動産税を除いて、所得税、付加価値税(VAT)、地方税が免除されます。また、投資委員会(BOI)の事前承認があれば、必要な設備を免税で輸入できるという恩恵も受けられます。

    Christianne Grace F Salonga, Cruz Marcelo & Tenefrancia
    Christianne Grace F Salonga
    シニア・アソシエイト
    Cruz Marcelo & Tenefrancia
    メトロ・マニア
    Email: cf.salonga@cruzmarcelo.com

    地域事業統括本部(ROHQ:ROHQは多国籍企業が設立するフィリピンの支店であり、以下のような特定のサービスを提供します。

      1. 一般管理および計画、
      2. 事業計画および調整、
      3. 原材料および部品の調達、
      4. 企業財務に関するアドバイザリー・サービス、
      5. マーケティング管理、販売およびプロモーション、
      6. 研修および人事管理、
      7. 物流サービス、
      8. 研究開発サービスおよび製品開発、
      9. 技術サポートおよび保守、
      10. データ処理および通信、
      11. 事業開発。

    ROHQは、少なくとも20万米ドルまたは他の外貨相当額をフィリピンに送金しなければなりません。ROHQは以下の税金が課されます。

      1. 純課税所得の25%の通常の法人所得税、
      2. 支店利益送金に対する15%の税金、
      3. 一部の受動的所得に対する税金、
      4. 総収入に対する12%のVAT。地方税、手数料または料金(不動産税を除く)は免除され、BOIの承認があれば、必要な設備を免税で輸入できます。

    支店事務所:外国企業は、フィリピンに支店事務所を設立して事業を行い、収益を挙げることができます。支店は親会社と同一の法人として扱われます。最低20万米ドルの初期送金が必要ですが、一定の条件を満たせば10万米ドルに減額される場合があります。

    支店事務所には以下の税金が課されます。

      1. 純課税所得の25%の法人所得税(課税所得が500万フィリピンペソ以下で総資産が1億フィリピンペソ以下の場合は20%)、
      2. 年末時点での総収入の2%の最低法人所得税、
      3. 支店利益送金に対する税金、
      4. 一部の受動的所得に対する税金、
      5. 総収入に対する12%のVAT、
      6. 地方自治体による地方税、手数料および料金。
    Berne M Facinal, Cruz Marcelo & Tenefrancia
    Berne M Facinal
    アソシエイト
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    Email: bm.facinal@cruzmarcelo.com

    国内法人:外国投資家は、フィリピンに国内法人または現地子会社を設立することもできます。これは通常の企業または一人会社になります。外国資本が40%以下の国内法人は、法律で規定されていない限り、通常、国内市場企業としての最低払込資本は必要ありません。外国資本が40%を超える場合、最低払込資本は通常、20万米ドル以上となります。

    国内法人に課される税金は以下の通りです。

      1. 純課税所得の25%の法人所得税、
      2. 総収入の2%の最低法人所得税、
      3. 一部の受動的所得に対する税金、
      4. 総収入に対する12%のVAT、
      5. 地方自治体による地方税、手数料および料金。

    インセンティブの適用資格

    フィリピンの事業者は、その種類、所在地、登録先の政府機関に基づいて、さまざまな財政・非財政上のインセンティブを利用できます。CREATE MORE法およびその実施規則のもとでは、フィリピンの法律に基づいて設立され、フィリピンの投資促進機関のいずれかに登録された事業者は、以下のインセンティブを受けることができます。4年~7年間の所得税免除、プロジェクトに直接関連した商品・サービスに対するVATゼロ税率、最大17年間または27年間の5%の特別法人所得税または控除額の増額、資本設備および資材の輸入に対する関税の免除。さらに、すべての投資促進機関は登録事業者に対して、50%の在宅勤務制度の実施を許可する柔軟性があります。

    日比租税条約

    フィリピンと日本間の二重課税の回避のための条約を改正する議定書は、日本の投資に対する課税を規定し、優遇税率を定めています。

    配当所得 受取人が、支払いを受ける6カ月前に少なくとも10%の株式を保有している場合、10%の最終源泉税が適用される。それ以外の場合は15%
    利子所得 銀行預金、定期預金、類似の収入源からの利子には10%の源泉税が課される
    ロイヤルティ所得 映画および放送に関連するものを除き、ロイヤルティには10%の源泉税が課される。映画および放送に関連するものは15%

    行政上の課題と事業のしやすさ向上の取り組み:フィリピンは、「2018年ビジネスの環境改善および効率的な政府サービス提供法」としても知られるRA第11032号を制定し、簡単な取引は3営業日以内、複雑な取引は7営業日以内に完了することを義務付けています。

    フィリピンの現在の投資環境が日本企業に与える影響:最近の法人所得税率の引き下げと財政上のインセンティブの拡大により、運営コストは大幅に削減されました。さらに、以前は制限されていた分野で最大100%の外国所有を許可することで、日本企業はデジタルインフラ、物流、輸送などの高成長分野での存在感を高めることが可能になりました。これらの分野は、日本の技術的な強みや国際競争力と合致したものです。

    フィリピンは、日本企業がグローバルに事業を拡大する際に魅力的な目的地となる数々の戦略上の利点を提供しています。その地理的に恵まれた立地、堅調な経済成長、進化する政策、インフラ整備、日本との強固な経済関係、有利な貿易協定などが、日本企業にとって重要な投資拠点としての地位を高めているのです。

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